麺劇場 玄瑛@福岡市中央区薬院
玄瑛流拉麺
麺劇場 玄瑛。
僕の中では福岡で最も個性派のラーメン店です。
全てにおいてこれほどオリジナリティを打ち出し、世界観を貫くお店は稀有な存在です。
ゆえに好みはハッキリ分かれます。
シビレるのか?怒って二度と行かないのか?
私は断然、前者でした。
「あれは豚骨じゃない!」「高い!」「替え玉が無い!」「落ち着かない…」などなど。
どれも僕の中では何ひとつ問題ナシ。
それを超える新たな世界で「美味い一杯」を食せるならば。
先入観や凝り固まった感覚を横において啜れば、未知なる一杯と出会えます。
店舗外観
薬院六つ角と警固を結ぶ大正通り。
そのちょうど中間あたりから一歩路地に入ったところにあります。
大きな秋元病院の向かいから薬院側に20~30m入ったあたりです。
周辺にはいくつかコインパーキングもあります。
大きな鉄の扉を持つ、コンテナ倉庫みたいな佇まいで、食事時は行列ができていることもしばしばです。
一歩店内に入ると、目の前を大きな壁が塞ぎます。
矢印に沿って左回りに進むと、劇場を模した店内へ。
店舗内観
初めていくと「おぉ~」と声を上げる方も。
スタジアム型?すり鉢型?の最深部に厨房があり、そこでラーメンを作っている様子が見えます。
ちなみに紅生姜や辛子高菜はもちろん、ゴマや胡椒さえ一切、卓上調味料はありません。
このラーメンに足すものは何もない!という自負だと思います。
メニュー
ラーメンは4種。
玄瑛流拉麺(豚骨)、潮薫醤油ラーメン、玄瑛流坦々麺、海老薫醤油ラーメン。
サイドメニューは卵かけご飯とご飯のみ。
以前はチャーシュー丼なんかもあったのですが、シンプルになっているようです。
情報が掴みづらいのでなかなか行けませんが、稀に限定麺も出ています。
醤油系もオリジナリティがあり旨いのでもちろんおススメなんですが、初回は是非とも玄瑛流拉麺を。
この豚骨は全国でもここでしか決して食べられないと思います!
半透明の豚骨スープ?これは本当に豚骨ラーメンなのか?
店舗に続き、着丼時にもう一度驚きます。
「アレ?違うメニューがきたの?」と。
僕もそれなりに豚骨ラーメンを食べてきましたが、白いもの・茶色がかったものはあれど、半透明のスープはここでしか見たことがありません。
ひとくちスープを啜れば更に驚きます。
「これはいったい何の旨味なんだろう?」
僕は初めて食べた時、かなり混乱しました。
とにかくうま味成分が口の中にぶわ~っと広がるんですが、それが何なのか全然分かりませんでした。
でも確かに美味いです♪
当時は詳細まで知らなかったのですが、玄瑛の拉麺は無化調・無添加。
奥深い旨味を生み出す為に、干し貝柱や干し海老、干し鮑?などを使っているそう。
何かのTV番組で、店主の入江さんが化学調味料に頼らず力強い旨味を出すのは大変…ということを言っていた記憶があります。
マー油も入っていますが、どぎついものではなく程よく効いているという印象です。
柔らかめに仕上がった自家製麺は、弾力を楽しむタイプ
加水率の高い麺は、ゆる~いウェーブがかかっており程よいプリプリ感が楽しい。
日頃、硬め&低加水の麺に慣れ親しんでいる僕には少し柔らかく感じるけど、スープとの相性はこれがベストだと思います。
量は多くないので替え玉!と言いたくなりますが、残念ながら替え玉も大盛もナシ^^;
これはポリシーでしょうから仕方ないですね(汗)
具材はシンプル。麺とスープ先行のバランスタイプ
チャーシューは味付け控えめで、脂身の少ないもの。
ネギは青ネギの小口切りではなく、白ネギを白髪ねぎにしたもの。
確かに脂コッテリのチャーシューと香りが強い青ネギでは、スープに合わないですよね。
海苔と少量のキクラゲも乗っています。
飲食店との出会いは一期一会。
僕にとって最も大事なことは「ここでしか味わえないものであるか?」というポイントです。
どこかと変わらない…そこでなくても構わない…
だったら、行く意味も無くなってしまいます。
理解を得て、玄瑛のように多くのファンをつくることは決して簡単では無いと思いますが、今後もこんなラーメン店が出てきてくれたら…
そう願っています。
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昼総合点★★★★☆ 4.5
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